サードウェアは,Linuxサーバーの可用性を高める運用管理ソフト「DRBD Plus」を,2006年7月10日に出荷した。異なるLinuxサーバー間において,ディスクに書き込まれるデータをリアルタイムに複製してミラーを作る。災害対策が狙い。価格は,初年度サポート料込みで58万8000円。2年度以降のサポート料は年額44万1000円。販売目標は初年度30本。

 DRBD Plusは,Linuxのカーネルに組み込んで動作するディスク・ミラーリング・ソフト。実稼働環境(プライマリ)のLinux機に書き込まれるデータの複製を,データが書き込まれるタイミングでリアルタイムに別のLinux機(セカンダリ)に書き込む。管理対象となるLinux機と同じデータを持つミラー・サーバーを作成できるため,共有ディスクを用いずに高可用性クラスタリング・システムを構築できる。ディスク容量は最大16Tバイト。

 DRBD Plusは,オープンソースのディスク・ミラーリング・ソフトDRBDの機能上位版に当たる商用版。開発会社はオーストリアLINBIT Information Technologies。オープンソース版ではクラスタ化できる台数は2台に限られていたが,商用版では最大3台のクラスタを構築できる。独自技術により,3台目はWAN(通信回線)を経由した遠隔地に設置することも可能という。これにより,地震などの災害に対処できる。

 利用可能なLinuxディストリビューションは,以下の通り。Red Hat Enterprise Linux 3/4。SUSE LINUX Enterprise Server 9。SUSE LINUX Professional 9.1~9.3。OpenSUSE 10.0。Fedora Core 4。Z-Linux 3.0。