ソフォスのES4000
ソフォスのES4000
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 ウイルス対策ソフトの検知エンジンなどを開発するソフォス日本法人は7月4日、ウイルスやスパム・メールを検知・駆除する大企業向けアプライアンス製品「ES4000(写真)」を出荷した。ゲートウエイに設置して利用し、「1日あたり100万通のメールを検疫できる」(英ソフォスのスティーブ・マンフォード最高経営責任者)。同社が日本でアプライアンス製品を投入するのは、これが初めて。

 ES4000は、検知エンジンに「Genotypeテクノロジ」という独自技術を採用。この技術は、ウイルスのパターンや特徴を抽出し、その亜種を判断するというもの。定義ファイルの提供前に亜種のウイルスが登場した場合でも、事前に検知できる。「ウイルスの7~8割は亜種。これを防ぐことが企業のセキュリティ強化につながる」と、ソフォスの牛込秀樹営業企画本部長は話す。

 大企業向けを想定し、ソフォスの担当者による24時間365日のリモート監視サービスも提供する。「例えば、管理者が誤って設定した場合に、監視員が警告を送って注意を促すことができる」(マンフォード氏)。メールを一時保存するハードディスクや電源装置などを冗長構成にして、ハードウエアの信頼性も高めた。

 ES4000の価格は、1000ユーザーで552万8250円から(3年間のサポート付き)。年内に40台以上の販売を見込む。

 ソフォスは年内に、ES4000に加えて二つの製品を出荷する。一つは、ユーザー数50人未満の小規模向けのアプライアンス製品。もう一つは、主に中小企業を対象とするWebアクセスのゲートウエイ・アプライアンス製品である。「大企業向けから中小企業向けまでくまなく製品ラインアップをそろえ、企業や製品の認知度を上げてビジネスの拡大につなげていきたい」(牛込本部長)という。