コーレルは2006年7月4日、イラスト作成や画像編集など、デザイン作成環境を提供する統合ソフト「CorelDRAW Graphics Suite X3」を8月4日に発売すると発表した。デザイン制作の現場で働くプロ向けのソフトで、ロゴやイラストの制作だけでなく、産業用のコンセプトデザインやパンフレットといった販促ツールの作成ができる。価格は通常版が5万7540円、乗り換え版が4万7040円、アカデミック版と従来製品からのアップグレード版が2万6040円。対応OSはWindows 2000/XPで、Macintosh版はない。
「CorelDRAW Graphics Suite X3」のメインとなるアプリケーションは、イラスト作成/ページレイアウトソフトの「CorelDRAW X3」と、画像編集ソフトの「Corel PHOTO-PAINT X3」。これらを補助するものとして、トレースソフトの「Corel PowerTRACE X3」や画面キャプチャソフトの「Corel CAPTURE X3」も含まれる。デザイン作成現場で重宝する素材も充実。1万点のクリップアートや1000点の写真素材、1000点のOpen Typeフォントなどもある。
新版は、写真画像(ビットマップデータ)を簡単にベクトルデータに変換する機能を加えたほか、選択した部分の境界線を自動検出して色を塗る「スマートぬりつぶし」機能や、個別のオブジェクトを1回で簡単に切り抜く「切り抜き」ツールなどを加えて作業の効率化を図った。さらに細かい機能強化や改善も施した。
プロが利用するデザイン作成ツールには、PhotoshopやIllustratorを含むアドビシステムズの統合ソフト「Creative Suite 2」(通常版の価格は15万5400円)という強力なライバルが存在するが、「Photoshopほどの画像編集機能はないが、デザイン制作の現場では十分な機能を持っている。この価格も魅力的に感じてくれるだろう」(コーレル)と、コストパフォーマンスの良さをアピールした。
なお、2006年9月30日までに製品を購入すれば、5000円のキャッシュバックキャンペーンの対象になるほか、同社のフォトレタッチソフト「Paint Shop Pro X」の無償モニターにもなれる。