経済産業省(経産省)は7月3日,インターネット・オークションにおいて,販売業者であるにもかかわらず個人のふりをして出品しているようなユーザーのIDを公表することを明らかにした。同省のページでIDを順次公表するとともに,インターネット・オークション・サイトの質問機能を利用して出品者に対して注意喚起をおこなう。

 インターネット・オークションにおいて「営利の意思を持って反復継続して取り引き」をおこなっているユーザーは,特定商取引法上の通信販売業者に該当するとして,同法第11条に基づいて事業者名や住所などの表示を,同法第12条に基づいて誇大広告の禁止などを義務付けている(経産省の「特定商取引法とは」)。

 経産省では1月にガイドライン(PDFファイル)を公表するとともに,平成18年度からは第11条の遵守状況の監視を強化している。それに伴い今後は,特定商取引法上の通信販売業者に該当するにもかかわらず,表示義務に違反して個人のふりをして出品を続けるようなユーザーのIDを公表していくことを明らかにした。同省の「違反と考えられる出品者ID一覧」ページで順次公表するという。

 また,インターネット・オークション・サイトが用意する,いわゆる「質問機能」を利用して,表示義務違反をしている出品者に是正するよう注意喚起する。このとき同省が利用するIDは「metipatrol」。

 同省ではインターネット・オークションのユーザーに対して,同省が今後公表するIDを「1つの参考として,オークション取引の相手方を慎重に判断していただきたい」と呼びかけている。

◎参考資料
インターネット・オークションにおける特定商取引法第11条違反者のID公表について
◆資料概要 インターネット・オークションにおける特定商取引法第11条違反者のID公表について
特定商取引法とは