写真 2009年春から走行中の車内でインターネット接続が可能になるJR東海の「N700系」
写真 2009年春から走行中の車内でインターネット接続が可能になるJR東海の「N700系」
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 JR東海(東海旅客鉄道)は6月28日,新型新幹線車両「N700系」で,走行中にインターネットに接続できる環境を2009年春から提供すると発表した。

 通信速度は1列車の合計で,下り(インターネットから列車方向)最大2Mビット/秒,上り(列車からインターネット方向)最大1Mビット/秒。乗務員などの連絡手段や車内公衆電話,文字放送などに使う「列車無線」を現在のアナログ方式からデジタル方式に移行することに伴い,実現する。

 各車両に2個の無線LANアクセス・ポイントと,車内ネットワーク装置を設置。これを1号車に設置する「移動局」と結ぶ。この移動局が線路沿いに張り巡らせたLCX(漏えい同軸ケーブル)と通信し,そこから地上のインターネット接続装置を介してプロバイダにつながる仕組みだ。

 この方法でインターネット接続を使える区間は,東海道新幹線の東京-新大阪間。「インターネット接続サービスを提供するプロバイダや料金は未定」(JR東海広報)とする。なお,N700系自体は2007年夏に営業運転を開始する。