マイクロソフトは6月28日,6月14日に公開したWindows用修正パッチ(セキュリティ更新プログラム)の一つを再リリースした。当初リリースされたパッチには,適用するとダイヤルアップ接続を利用できなくなる不具合が存在する。再リリースされたパッチは,この不具合を修正した“改訂版”。不具合が発生していない場合には,改訂版を適用する必要はない。

 今回再リリースされたのは,「ルーティングとリモート アクセスの脆弱性により,リモートでコードが実行される (911280) (MS06-025)」の修正パッチ。当初リリースされた「MS06-025」のパッチには,ダイヤルアップ接続が利用できなくなる不具合が見つかった(関連記事:Windowsの修正パッチに不具合)。

 ただし,影響を受けるのは,ターミナル・ウインドウやダイヤルアップ・スクリプトを使用している場合のみ。同社によれば,これらは旧式の技術なので,最近のダイヤルアップ接続ではごくまれにしか使用されていないとする。

 今回公開されたパッチの改訂版は,この不具合を解消するもの。当初のパッチにより不具合が発生しているパソコンでは,改訂版を適用すれば,再びダイヤルアップ接続できるようになる。改訂版を適用する際,以前のパッチをアンイストールする必要はない。

 当初のパッチを適用しても不具合が発生していないパソコンでは,改訂版を適用する必要はない。また,当初のパッチを適用済みの環境では,不具合の有無にかかわらず,改訂版は自動更新やMicrosoft Updateなどでは配布されない。改訂版を適用したい場合には,セキュリティ情報のページなどからダウンロードして適用する必要がある。

◎参考資料
ルーティングとリモート アクセスの脆弱性により,リモートでコードが実行される (911280) (MS06-025)
◆[MS06-025] ルーティングとリモート アクセスの脆弱性により,リモートでコードが実行される
MS06-025 の再リリース