NECは7月31日から、UML(統合モデリング言語)を基にC言語のソースコードを生成する開発ツール「SystemDirector Application Modeler」の出荷を開始する。主に、組み込み系ソフトの開発向けの用途を想定している。UMLからC言語を生成するツールは珍しい。「組み込み系ソフトの開発現場では、UMLで記述したモデルを基にC言語で開発するというニーズが出てきている、そのニーズに応えたい」(岸上信彦開発環境技術本部長)。

 「SystemDirector Application Modeler」は三つの製品からなる。UMLで作図するための「SystemDirector Application Modeler UML Editor」、作図したモデルを検証する「同 Validator」、作図したモデルからC言語のソースコードを生成する「同 C Generator」だ。いずれもオープンソースの開発ツール「Eclipse」のプラグインとして動作する。

 UML Editorで作図できるのは、クラス図、シーケンス図、ステートマシン図、アクティビティ図、ユースケース図、コンポジット構造図の6種類。今後、コンポーネント図やコミュニケーション図などにも対応していく予定だ。Validatorは、UML Editorで作図したモデル間でデータの整合性が取れているかを確かめる。C Generatorは、ステートマシン図とクラス図から、C言語のソースコードのひな形を生成する。

 価格はUML Editorが無償(ダウンロード提供)、Validatorが3万円、C Generatorが50万円。UML Editorは2007年7月までに1万ダウンロード、そのほかの2製品は2009年7月までに3000の開発案件に適用することを目指す。