シマンテックは6月22日、企業にあるデータの保管状況を分析するコンサルティングサービス「Symantec Stored Content Reviewサービス」の提供を開始した。ストレージに保存されているファイル種別や利用状況を分析して、現状の問題点や今後の利用予測をレポートするサービスである。同社が3月に発表した企業の内部統制強化を支援するサービスブランド「ITリスクアセスメントサービス」の1つに加わる。

 新サービスでは、ほとんど使われていないデータが高価なストレージに大量に保管されている、何重にも複製されてストレージの容量を無駄に使っているといった課題を指摘する。ストレージ統合を行う際の事前調査や、ストレージの利用を効率化してTCO(所有総コスト)を削減するといった目的での利用を見込んでいる。

 さらに「データ管理におけるリスクを把握し、評価できる。内部統制ポリシーに沿ったシステム運用のためには、現状のインフラの問題点を洗い出し、改善することが必要で、今後需要が増える」(冨樫明ストラテジー&ソリューション マーケティング部部長)という。

 リスク評価に必要な情報の収集分析には、ストレージのリソースや性能を管理する「Command Central Storage」や「Storage Exec」という同社製ソフトを利用する。ストレージベンダー各社は既に同様のサービスを提供しているが、「異機種/異ベンダーのストレージに保管されているデータを一元的に分析できるのが差異化ポイント」(根元良一コンサルティングサービス本部コンサルティングビジネス推進部シニアマネージャー)と語る。

 料金は300万円からで、導入目標を年間30件程度と掲げる。サービスは当初、シマンテックが直接提供していくが、「今後はパートナーが提供するモデルも進めて行きたい」(根元シニアマネージャー)という。また、ITリスクアセスメントサービスとパートナーが販売するストレージハード/ソフト製品とを組み合わせてソリューションとして提供するといった施策を既に行っている。