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 日本IBMは、同社の無償ソフトとオープンソース・ソフトウエア(OSS)を組み合わせたシステムの導入・保守サービス「Integrated Stack for Linux」を開始する。米IBMのLinuxおよびオープンソース担当バイスプレジデントのスコット・ハンディ氏(写真)によると「現在、OSを提供する日本ノベルと話し合いの最中であり、早ければ7月にもサービスを開始する」という。

 Integrated Stack for Linuxは、各種OSSを組み合わせてテストし、正常に稼働する組み合わせに対する導入・保守サービスを提供する中小企業向けのソリューション。米国では今年4月から提供している。IBM製のサーバー「eServer BladeCenter」に同社の無償データベース・ソフトである「DB2 Express-C」やOSSのミドルウエア「Apache Geronimo」を基にしたアプリケーション・サーバー「WebSphere Application Server Community Edition(WAS CE)」、米ノベルの「SUSE Linux Enterprise Server」を組み合わせて提供する。日本での提供開始に合わせてWAS CEの日本語版の出荷も予定している。

 「北米ではIntegrated Stack for Linuxによって、中小企業という新しい市場を開拓できた。ユーザーにとってはOSSを利用することでTCO(所有総コスト)の削減につながる」(ハンディ氏)という。

 OSSを使った構築サービスはすでに、シーイーシーが米スパイクソースと連携して「OpusCore」を提供しているほか、野村総合研究所(NRI)が「OpenStandia」、日本ヒューレット・パッカードが「HP Open Source Middleware Stacks」を提供している。IBMは後発となるが、「600人の技術者がOSSの開発に携わっている。IBMはハードもソフトもサービスも提供できるので、ユーザーにとっても安心感が与えられる」(ハンディ氏)と自信をみせる。