富士通は6月14日,正常に連携できることを検証したソフトウエアの組み合わせ情報を,「SOAベースモデル」として中堅企業向けビジネスを展開するISV(独立系ソフト・ベンダー)やシステム・インテグレータなどのパートナーへ提供していくと発表した。検証環境はサーバーOSにWindows Server,サービスバスに富士通の「Interstage Service Integrator」やマイクロソフトの「BizTalk Server2006」を使用する。サービスバスはSOAの考え方に基づいて,Webサービスなどの標準的なインタフェースでソフトウエアを連携させるためのミドルウエア。検証対象となるソフトウエアは,中堅企業向けの業務パッケージや帳票作成ツールなど。検証作業はマイクロソフト日本法人と富士通が共同で実施する。

 ISVやシステム・インテグレータは,SOAベースモデルの検証情報を利用することで,事前の検証作業を省略できる。富士通では「SOAベースモデルを利用することで,SOAに基づく中堅企業向けシステムの開発生産性が,従来と比べて2倍程度に向上する」としている。

 富士通は「SOAベースモデル」の接続検証情報を利用目的ごとに用意し,2006年9月以降に順次提供していく。業務パッケージと帳票作成ツールを連携させる「帳票モデル」,業務パッケージとBI(ビジネス・インテリジェンス)ツールを連携させる「データ分析モデル」,複数の業務パッケージの画面を集約する「画面統合モデル」,業務フローを可視化する「モニタリングモデル」,データを結合・抽出・集計する「データ集計モデル」,ワークフローにもとづいて複数パッケージを連携させる「業務最適モデル」がある。