写真1 「IP時代における電気通信番号の在り方に関する研究会」第8回会合の様子
写真1 「IP時代における電気通信番号の在り方に関する研究会」第8回会合の様子
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 総務省は6月13日,「IP時代における電気通信番号の在り方に関する研究会」(番号研究会)の第8回会合を開催した(写真1)。研究会では,4月25日に提出された報告書案(関連記事)にパブリック・コメントの意見を一部反映することを了承した。これで報告書が確定。総務省は2006年度内にも,固定通信と携帯通信が融合したサービスであるFMC(fixed mobile convergence)用の電話番号や,行政機関への問い合わせ用1XY番号の利用に向けた省令改正などの手続きに入ることになった。

 報告書には,次の4点がまとめられた。

(1)FMC用の電話番号として新たに「060」番号の使用を認め,さらにIP電話で使う「050」,携帯電話で用いる「080/090」,PHSの「070」も使えるようにする。

(2)通信事業者の競争上の観点から,FTTHサービスの営業用電話番号として「116」など3けたの1XY番号ではなく,フリーダイヤルなどの着信課金サービス用番号を用いる。

(3)市町村や都道府県が設置したコール・センターなどへの行政用問い合わせ番号として,天気予報の「177」のような3けたの番号を付与すること。具体的には「17」から始まる17Y番号が採用される予定である。

(4)加入電話網からSkypeなどのインターネット電話への転送は,いったんゲートウエイに着信させガイダンスを流すこと。こうすることで発信者は,インターネット経由の転送であると分かる。

 なお,番号研究会は今会合を持って幕を閉じる。総務省は今後,番号政策を検討する常設の場を設けて,新たな課題に対応していく予定である。