シマンテックは6月12日、遠隔地にあるパソコンやサーバーの保守・運用を支援するソフト「Symantec pcAnywhere Access Server」を6月13日から販売すると発表した。パソコンを遠隔操作する「Symantec pcAnywhere 12.0」のオプション製品で、保守・運用サービスを行うソリューションプロバイダや、大企業のシステム部門向けのソフトだ。

 pcAnywhereは、システム管理者などが遠隔地にあるサーバーやパソコンを操作して、システムの保守・運用やエンドユーザーのヘルプデスクなどに使う。Access Serverと併用すると、同時に30台のパソコンやサーバーを遠隔操作できるようになるため、多数の問い合わせを処理する必要がある大企業のヘルプデスク部門やサービス事業者の作業を効率化できる。1つのAccess Serverにつき最大500台の機器を管理可能で、利用OSや部署、企業など任意にグループ化して表示できる。

 また遠隔操作する場合には、企業で設定されているファイアウオールやNAT(ネットワークアドレス変換)のために接続できないといった問題がある。pcAnywhereとAccess Serverを使うことで、複雑な設定をすることなく複数の機器にセキュリティを保ったまま接続できる。

 pcAnywhereはWindowsやLinux、MacOSに加えて、Windows XP EmbeddedやWEPOS(Windows XP Embedded for Point of Service)といった組み込みOSやPOS用OSを使う機器も操作可能。藤盛秀憲データアンドシステムマネジメントグループ シニアリージョナルマーケティングマネージャは、「コンビニのATMなどのように、24時間多拠点で稼働しているが、十分なシステム管理者がいないといったケースが増えており、遠隔運用のニーズはさらに高まっている」という。

 価格はpcAnywhereが10台の場合で1台当たり1万2800円、Access Serverが10台の場合で1台当たり1380円となっている。