キリンビールとそのグループ会社は,個人情報漏えい対策としてパソコンにファイル暗号化ソフトウエアを導入した。キリンビールでは全社のパソコン約1万台を対象に1月から,キリンビバレッジでは5月から約3000台のパソコンにそれぞれ導入した。

 導入した製品はNECの「InfoCage(インフォケイジ)/ファイル暗号」。パソコンからUSBメモリーなどの外部記憶装置へファイル保存する際,自動的にファイルを暗号化する。暗号化されたファイルの閲覧には,事前に指定した解読用の鍵ファイルが必要となる。第三者にデータが漏えいしても,鍵ファイルが無ければデータを閲覧されない。

 キリンビールでは2004年1月に個人情報保護規定を施行。同10月にはISMS(情報セキュリティマネジメント システム)に準拠した情報セキュリティ規定を制定するなど情報セキュリティ対策に取り組んでいる。暗号化ソフトウエアの導入はその一環である。