米eEye Digital Securityは6月9日,ITproの取材に対して,ファイル共有ソフト「Winny(ウィニー)」を実行しているパソコンの情報などを収集して解析する「Winnyネットワーク可視化システム」を,国内の権利者団体に対して無償で公開したことを明らかにした。

 Winnyネットワーク可視化システムは,インターネット上のWinny実行パソコン(ノード)が形成する仮想的なネットワーク(Winnyネットワーク)を流れる情報を収集および解析し,各ノードやWinnyネットワークの状況を可視化するシステム(関連記事:検出ツールの開発者が語る,「Winnyを検出する方法」)。

 このシステムを使えば,ある特定のノードが公開/保有しているファイルの一覧や,特定のファイルを公開/保有するノードの一覧などを表示できる。特定ファイルの拡散状況なども調べられるので,意図せずに流出した情報の追跡や削除を支援することも可能であるという。

 現時点では,同システムは,コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)といった国内の権利者団体に対してのみ提供する。今後は,社会的影響などを考慮し,可能であれば提供先を広げていきたいとしている。