OpenOffice.org日本ユーザー会は6月7日,「先日報道されたOpenOffice.orgに感染するウイルスは自己増殖機能を持たない」とのOpenOffice.orgコミュニティのコメントを発表した。

 報道されたウイルスとは,ロシアKaspersky Labが現地時間5月30日に報告した,OpenOffice.orgマクロで記述されたウイルス(関連記事)。このウイルスが含まれるファイルをOpenOffice.orgやStarSuiteで開くと,インターネット上のあるサイトからアダルト画像がダウンロードされる。

 OpenOffice.orgコミュニティは「このウイルスは自己増殖機能を持たない『ウイルスもどき』。ウイルスが作成できることを実証するための実験的プログラムであり,これ自体が増殖することはない。このプログラム自体は破壊行為を行わないため,『ウイルスが作成できることを実証していない)』という意見もある」とコメント。

 ただし今後このような機能を悪用したウイルスが発生する可能性はあるため,

・不用意に,出所が不明なファイルを開かない
・マクロ付きのファイルを開いたとき,「マクロを有効にしますか」というメッセージが表示されるが,「無効」を選択する
・ウィルス検出ツールを導入し,パターンファイルを最新状態に保つ

 ことを心がけてほしいと呼びかけている。

◎関連資料
ウィルス報道に関するQ&Aページ(OpenOffice.org日本ユーザー会)