6月7日、いわゆる日本版SOX法の核となる「金融商品取引法(証券取引法等の一部を改正する法律など)」が国会で成立した。金融商品取引法には、上場企業に内部統制システムの整備や、内部統制報告書を提出することを義務付ける条文が盛り込まれている。

 日本版SOX法は一般的に、金融商品取引法に、金融庁の企業会計審議会内部統制部会が2005年12月に公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準案」と、同じく年内に公表する予定の「実施基準」の3つのことをいう。

 金融商品取引法では、企業が内部統制報告書を提出しなかったり、虚偽の報告書を提出した場合、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、または両方の罰則を科すといったことを定めている。ただし、企業が内部統制を整備する上で具体的に必要な事項や進め方は書かれていないため、それらが盛り込まれる予定の監査基準や実施基準が必要になる。