シマンテックは2006年6月6日、サーバー用メールセキュリティソフトの新版「Symantec Mail Security for SMTP 5.0」(以下SMS for SMTP 5.0)を発表した。新版では、迷惑メール対策機能と新種ウイルスへの対応を強化した。

 SMS for SMTP 5.0は、送受信するメールを中継してメールをチェックする。ウイルス対策、迷惑メール対策、コンテンツフィルタリングの機能を備える。同ソフトを導入したサーバーは、インターネットとメールサーバーの間に設置する。

 迷惑メール対策として、送信者がメール送信のためにSMS for SMTP 5.0に接続してきた時点で迷惑メールかどうかを判定できる機能を備えた。第三者が勝手に利用できるメールサーバーから送信されたメールかどうかや、大量のメールを送りつけているメールサーバーからのメールかどうかなどをチェックする。メールの中身を分析する前に、迷惑メールかどうかを判定できる。メールの中身を分析する処理を少なくできるので、サーバーの負荷を低く抑えられる。

 さらに、新種のウイルスを添付したメールを一時的に隔離する機能を備えた。これまではウイルスの特徴を示す定義ファイルができるまで待たなければならなかったが、「定義ファイルを作るには数時間がかかる」(米シマンテック エンタープライズ メッセージング マネジメント シニア プロダクト マネージャのマット・ハートウェル ヘレーロ氏)。そこで同社は、定義ファイルを作る前に、新種ウイルスを発見してから数分で、新種ウイルスを添付したメールの特徴を示したデータ「サスペクト・ウイルス・シグネチャ」を作成する。SMS for SMPT 5.0は、このデータに合致したメールをいったん隔離する。その後、定義ファイルが作成されたら、メールをスキャンして、問題がなければメールを該当者に送信する。

 価格は、利用機能、利用期間、クライアント数で異なる。利用期間1年でクライアント数が24台までの場合、ウイルス対策機能だけを利用すると2600円、迷惑メール対策機能だけを利用すると3400円、両方の機能を使うと5400円である。