ウィルコムは6月6日、PDA(携帯情報端末)型PHS端末「W-ZERO3」を利用する企業向けサービス「WILLCOM Business Package」(仮称)を8月に開始すると発表した。

 サービスメニューは、SOHO向けのASPサービス「Aタイプ」と、ウィルコム網とイントラネットをつなぐ閉域型ネットワークサービス「Bタイプ」の2種類ある。Aタイプは、Exchange ServerをASPサービスとして提供し、ユーザーのW-ZERO3を同期させて、電子メールや予定表などのデータをいつでも最新の状態に保つ。Bタイプは、W-ZERO3からインターネットを介さず、IP-VPN経由でユーザー企業のイントラネットへアクセスできるようにする。

 W-ZERO3は2005年12月発売以降、約半年で個人・法人合わせて15万台が出荷済み。PDAとしては好調で、企業ユーザーからの引き合いが増えているという。法人市場の開拓に当たってウィルコムはこれまで大企業への直販体制を中心にしてきたが、WILLCOM Business Packageでは中小企業やSOHOを狙う。

 ウィルコムの土橋匡・常務執行役員コンシューマ営業本部長は「市場が大きいので直販ではカバーできない。ソリューション・プロバイダと協力しながら拡販していく」という方針を示す。既にソリューション・プロバイダ数社と、具体的な販売体制を検討しているもようだ。ただし同サービスの利用料など詳細は未定である。

 同時に、内蔵メモリーを強化しカラー・バリエーションを増やしたW-ZERO3の新モデルも発表した。店頭価格はオープンだが、同社のWebサイトでは新規契約時で4万4800円になる見込み。