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 マイクロソフトは2006年5月30日、統合オフィスソフト「Office 2007」のベータ2(関連記事1)に関する報道関係者向け説明会を開催した。4月に開催したパートナー企業向け説明会(関連記事2)と同様に、Word 2007やExcel 2007といった主要各製品の概要を紹介したほか、日本法人が独自に開発している仮名漢字変換ソフト「Microsoft Office IME 2007」の概要を説明した。

 IME 2007では、電子メールソフト「Outlook 2007」との連携機能を追加。人名を平仮名で入力し漢字変換する際に、Outlookのアドレス帳から該当する人名の一覧を抽出し、変換候補として表示する。変換候補を表示するポップアップウインドウから任意の人名をクリックすると、アドレス帳に記録されているその人物の詳細情報を確認したり、フルネームを入力したりすることが可能だ。「Outlookのアドレス帳との連携により、人名の入力を間違えるといった失礼な行為を防げる」(マイクロソフト インフォメーションワーカービジネス本部 Office製品マーケティンググループ エグゼクティブ プロダクトマネージャの東條英俊氏)としている。

 このほかIME 2007では、変換アルゴリズムを従来版と替えている。「Trigram/SLM(statistical language model)」と呼ぶもので、前後の文脈から適切な変換候補を推定することで誤変換を減らしたほか、くだけた言い回しでの誤変換も減少させたとしている。また、「よろしくお願いします」などユーザーが頻繁に入力する文字列の予測変換機能を追加した。同一の文字列を2回以上入力した場合、その履歴を保存する。次回以降の入力時には、最初の数文字を入力しただけで続きの文字列を先読みし、変換可能にする。