J-WAVEのインターネット・ラジオ「BRANDNEW-J」のトップ画面
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記者会見に登場したJ-WAVEの井村文彦代表取締役社長
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 首都圏のFM放送局のJ-WAVEは,5月29日10時からインターネット・ラジオ「BRANDNEW-J」の公開実験放送を開始した(写真1,2)。BRANDNEW-Jは,毎日10時~22時まで音楽番組を生放送でストリーミング配信する。22時~10時までは再放送となる。「生放送をストリーミングするインターネット・ラジオは世界初」(J-WAVE)だという。

 J-WAVEでは4月1日から5月28日までクローズドな実験放送を実施していた。5月29日から9月30日までの予定で公開実験放送を展開する。10月1日には本放送を開始する計画だ。6月の1カ月間で「1万オフィス,3万世帯の聴取を目指す」(J-WAVE)。

 通常のラジオ番組と同様に広告モデルを採用し,ユーザーは初回利用時に性別や年齢,居住エリアなどを登録すれば無料で聴取できる。実験放送期間は曜日ごとにスポンサー企業が付いている。月曜日が資生堂,火曜日が日本IBM,水曜日がトヨタ自動車とNTTデータ,木曜日が日産自動車,金曜日がサントリーとキヤノン,土曜日が花王とJリーグ,日曜日がアサヒビールと松下電器産業と,国内の大口広告主企業が名を連ねた。

 「スポンサー企業からは実験放送の4カ月間で合計4000万円をサポート代としていただいた。10月からの本放送開始までに聴取時間やページ・ビューといった指標を集め,本放送では広告代金をいただけるよう頑張りたい」(制作を担当するジェイウェイブミュージックの小笠原徹・専務取締役)考えだ。

 音楽をインターネットで配信するには,権利者の許諾を事前に得る必要がある。J-WAVEでは,この許諾を既に数社のレコード会社と契約済み。「1曲ごとに使用の許諾を得るのではなく,例えば10万曲の送信可能化権(ネット配信時に必要な権利)を一括で取得するといった方法で,配信する楽曲のバラエティーを高めていく」(J-WAVEの井村文彦代表取締役社長)という。