写真1 2足歩行ロボットの新製品「KHR-2HV」
写真1 2足歩行ロボットの新製品「KHR-2HV」
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写真2 左は従来機種の「KHR-1」。サーボのコードをまとめる部品など細かい点も改良した
写真2 左は従来機種の「KHR-1」。サーボのコードをまとめる部品など細かい点も改良した
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写真3 制御ソフトはフローチャート式で動作を指定できるようになった
写真3 制御ソフトはフローチャート式で動作を指定できるようになった
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 近藤科学は2006年5月26日、ホビー向けの2足歩行ロボット「KHR-2HV」を発表した。2004年6月に発売した「KHR-1」の後継機にあたる。体を構成する部品に樹脂パーツを使うなど低コスト化して、実勢価格を約9万円にした(従来品は12万6000円)。発売日は6月2日。

 低価格化しただけでなく、各部に改良を加え、性能も向上させた。手足などを動かすサーボモーターは、9~12Vで駆動するハイボルテージタイプを採用。トルクは10kg-cm。従来の6V対応サーボは8.7kg-cmだった。サーボを制御するコントロールボードは従来機種の半分に小型化。モーター制御の分解能を高め、より滑らかな動きができるようにした。

 動作(モーション)をパソコン上で作るための付属ソフトウエアも改良した。動作を流れ図のように配置していくフローチャート式とすることで、動きをソフト上で視覚的に捉えやすくなった。ループや条件分岐をさせるという機能もある。これらの機能を利用することで、例えば、歩かせながら、ユーザーの操作によって右や左に進行方向を変えるといった動きも実現できる。

 樹脂パーツは、サーボモーターとのねじ止め部分が少なくなるように設計されており、組み立ての手間も低減した。部品点数は従来から15%以上削減。組み立て時間は3~4時間と、従来より2時間程度少なくなったという。アルミパーツの場合、長時間使用するとゆがみが生じる場合もあるが、樹脂パーツではそのような変形は少ないという。ロボットを落とすといった衝撃を加えて破損した場合は、スペアパーツに交換できる。

 電源には300mAhのニッケル水素電池を使う。駆動時間は10~15分。パソコンとロボットを接続するためのUSBアダプターが付属する。ジャイロセンサー、加速度センサーなどオプションパーツも用意する。

 「動作や性能は他社製品よりも高いと自負している。新製品で飛躍したい」と近藤科学の近藤博俊社長。従来機種の累計台数は約4000台だったが、新製品では2倍の8000台を目指す。

 近藤科学は6月10日、11日に同社ロボットのユーザー向けイベント「KHR-1セカンドアニバーサリー」を東京・浅草で開催する。ロボットの徒競走や格闘戦といった競技を実施する。ホビー向け2足歩行ロボットに興味のある人は、足を運んでみてはいかがだろうか。

歩く様子



3回連続の側転



空き缶を蹴る