AMDの新CPUソケット「Socket AM2」
AMDの新CPUソケット「Socket AM2」
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iTunesを使って音楽を取り込むときの性能を比較するデモ
iTunesを使って音楽を取り込むときの性能を比較するデモ
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 2006年5月24日、日本AMDは新たなCPUソケット「Socket AM2」を採用するCPU「Athlon 64 FX-62」と「Athlon 64 X2 5000+」を発表した。また出荷中のAthlon 64 X2、Athlon 64、SempronでもSocket AM2に対応した製品を投入する。これまでAMDのCPUではSocket 754とSocket 939という2種類のCPUソケットを採用していたが、デスクトップ向けCPUのCPUソケットが共通化された。

 Socket AM2に対応した製品ではメモリーにDDR2 SDRAMをサポートしたほか、仮想化技術である「AMD Virtualization」を採用する(Sempronを除く)。またAthlon64 X2、Athlon 64、Sempronでは通常版に加えて低消費電力版の製品を用意している。

 記者発表会では米AMDでコマーシャル事業部担当のマーティ・セイヤー上席副社長が「顧客ニーズを確実にくみ上げることで11四半期連続で前年比20%以上の成長を続けている」と強調、これからも法人、コンシューマー、新興市場の3つのポイントに注力していくとした。特にデータセンターでは消費電力当たりの性能が重視される傾向が顕著で、その部分が評価されたことで2006年第1四半期のサーバービジネスではシェア20%を確保していると語った。

 また最上位CPUとなるAthlon 64 FX-62とPentium Extreme Edition 965の性能を比較するため、iTunesで音楽CDを取り込むデモを行った。処理速度の優位性だけでなく、同じ作業を行った場合の消費電力の少なさもアピールした。

 その後に行われた質疑応答では「米インテルも3月のIDFで消費電力の少なさを打ち出したが」という質問に対して、「IDFでの発表は2年前にAMDが発表していた内容に追いついただけに過ぎない」と対抗心をあらわにした。米インテルがサーバー向け次世代メモリーとしてFB-DIMMの採用を決めている時点で、新たにDDR2 SDRAMを採用したことについては、「今後数年の間では広く普及しているDDR2を採用したことが正しい選択だと考えている」とした。