Linuxインテグレータのホライズン・デジタル・エンタープライズ(HDE)は5月23日、電子メールに暗号化と電子署名を施すためのゲートウェイ・サーバー「HDE Secure Mail 2」を発表した。特徴は、電子メールの暗号化や復号化をサーバー側で自動処理できること。暗号鍵をメール・アドレスと紐付け、Secure Mailが一括管理することで実現している。5月30日から出荷を開始する。

 Secure Mailは、ウイルス対策のゲートウェイなどと同様に、メール・サーバーとインターネット回線の間に設置して運用する。(1)企業グループ間での電子メールのやり取り、(2)企業と特定ユーザー間の電子メールでの情報交換---などに利用する。

 (1)の場合、それぞれの企業に置いたSecure Mailがメールの暗号化/復号化、署名を実施する。(2)の場合は、ユーザーのメール・クライアントで暗号化と署名を施し、企業側のSecure Mailで復号化する。ユーザーは「Outlook Express」などS/MIME対応のメール・クライアントを利用する必要がある。このほか、企業サイトでユーザーがWebフォームに入力した情報を管理者あてにメールで送信する、といった使い方もできる。

 HDEは昨年1月、メールに電子署名を施す「HDE Signed Mail Gateway」を投入し、大手銀行に採用されているという。今回のSecure Mailは、同製品の後継に位置付けて、暗号化にも対応したことをウリにする。Secure Mailの価格は10アドレスの暗号鍵を管理する場合で210万円から。動作環境はRed Hat Enterprise Linux。