SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)事業者がここにきて,会員の口コミ効果を利用した広告サービスを相次いで開始している。例えば,ミクシィは2006年4月から同社のサービス「mixi」で,広告主に自社製品のマスコットキャラクターを“会員”として登録してもらい,そのキャラクターと実際の会員の交流を通じて製品の認知度を高めるという試みを実施している。キャラクターによるWebページの存在が口コミで広がり,開始から4日間で1000人の会員がそのページを閲覧したという。

 また,SNS事業者のグリー(本社:東京都港区,社長:田中良和氏)はブログサービスなどを手掛ける「はてな」(本社:東京都渋谷区,代表取締役:近藤淳也氏)と共同で,新たな広告パッケージの販売を4月に開始した。この広告パッケージは,広告主の製品やサービスなどを景品にしたプレゼントキャンペーンを実施して,グリーのSNSや,はてなのブログに「A社のB(製品名)が欲しい」といった書き込みを増やそうというものだ。書き込みの増加によって,広告対象である製品やサービスの認知度やユーザーの購買意欲を高めることが狙いだ。ミクシィとグリーは,ほかの会員と気軽に交流ができるSNSの利点を生かし,より効果的な広告サービスの実現を目指している(詳細は日経ニューメディア2006年5月22日号に掲載)。