米Google モバイルプロダクトマネジメントディレクター ディープ ニシャー氏(左)とKDDI 執行役員 コンテンツ・メディア事業本部長 高橋誠氏(右)
米Google モバイルプロダクトマネジメントディレクター ディープ ニシャー氏(左)とKDDI 執行役員 コンテンツ・メディア事業本部長 高橋誠氏(右)
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 「昨年秋に米Googleのエリック・シュミット CEOが来日した際に,意見交換する中で『両社でなにか協力できないか』とこのプロジェクトが始まった」(KDDI 代表取締役社長兼会長 小野寺正氏)---5月18日に発表されたGoogleとKDDIの提携(関連記事),そのきっかけは両社のトップ会談だったという。

 両社の提携は,auのインターネット・サービス「EZweb」に7月からGoogleの検索エンジンを採用するというもの。従来もi-modeやEZwebなど携帯電話からGoogleを利用することは可能だったが,今後はKDDIの公式コンテンツもGoogleで検索できるようになる。Googleの検索ボックスは,EZwebのトップに設置する。

 KDDIの小野寺氏は上映されたビデオの中で,トップ会談が始まりであることを明かすとともに「今回は検索サービスを開始するが,今後Googleとともにユーザーに魅力的なサービスを提供できるよう検討していく」と,今後提携を拡大したいとの意向を表明した。

 同じくEric Schmit氏のビデオも上映され「今回の提携により,KDDIの携帯で検索できる情報は大きく増えることになる」と述べた。

 Google モバイルプロダクトマネジメントディレクター ディープ ニシャー氏は「日本では25%以上が携帯電話が唯一のインターネットにアクセスする入り口であり,インターネットユーザーの40%が携帯でコンテンツを探している。先月開始したモバイル広告は日本で先駆けて,日本だけで提供している」と,日本のモバイル検索市場を重視していることを強調した。

 KDDI 執行役員 コンテンツ・メディア事業本部長 高橋誠氏は,今後について「よく使う機能については携帯電話にショートカットボタンを入れていっており,将来的には検索ボタンがついても不思議はない」と話した。また「将来的にGPSを利用した検索サービスを提供する可能性もある」と述べた。

 またKDDI以外の携帯電話事業者にGoogleのサービスを提供する可能性について,グーグル日本法人ストラテジックパートナーデベロプメントマネージャー牧野友衛氏は「検索サービスの企業として,あらゆる場所から検索できるようにしたい」と,KDDI以外にも提携を拡大する可能性があることを示唆した。