Travelstar 5K160
Travelstar 5K160
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 日立グローバルストレージテクノロジーズ(日立GST)は5月17日、2.5インチ・ハードディスク・ドライブ(HDD)の新製品「Travelstar 5K160」(写真)を発表した。同社として初めて垂直磁気記録方式を採用した。「量産体制を第3四半期(7~9月)中に立ち上げ、主にノートPC向けに数百万台規模で出荷していく」(鈴木良取締役 HDDプロダクト本部長)。

 垂直磁気記録方式は、現在多くのHDDで採用されている「面内磁気記録方式」に比べ、記録密度を高めることができる。さらに、データ消失の危険性がある「熱ゆらぎ」に対して強くすることも可能となる。

 Travelstar 5K160の容量は40Gバイトから160Gバイトまで5種類。回転数はいずれも5400回転/分。面記録密度は最大で131.5Gビット/(インチ)2で、平均シーク時間は11ミリ秒。

 日立GSTでは、「2007年末には、大半のHDD製品が垂直磁気記録方式となる」(鈴木取締役)とみている。今後、新規に開発する2.5インチのHDDはすべて垂直磁気記録方式を採用する。また1.8インチのHDDも、年内に垂直磁気記録方式を採用した製品を投入する予定である。3.5インチのHDDでの採用計画は明らかにせず、「年内に予定する新製品には面内磁気記録方式を採用するものもある」(同)とコメントするにとどめた。