NTTドコモ,KDDI,ボーダフォンは5月17日,電話番号を変えずに契約先の携帯電話事業者を変更できる「携帯電話番号ポータビリティ」(MNP)サービスの手続き方法を発表した。ユーザーの解約・新規契約手続きを従来より簡略化して利便性を高める。各社とも11月1日までにサービスを開始する。

 現状は携帯電話事業者を変更する場合,ユーザーが解約手続きとの新規契約手続きを各事業者に対して個別に行う必要がある。MNPの場合は移転元の携帯電話事業者に対しては,電話やWebサイトでMNPの利用を申し込むだけで済む。ユーザーは新規契約する事業者の窓口/販売店に出向くだけでよい。MNP利用の手数料は未定。

 ただし新規契約手続きの際に,ユーザーは移転先携帯電話事業者に「MNP予約番号」を伝える必要がある。MNP予約番号は契約解除に伴って移転元事業者が発行するもので,ユーザーは電話やWebサイトでMNPの利用を申し込む際に受け取る。これを移転先事業者に伝えることで,電話番号を引き継いで新規契約できる。新規契約時には,予約番号を基に電話番号の移行作業が発生するため,手続き時間は最大で数時間程度と,数十分から1時間で済む通常の契約時よりも長くなるという。

 また携帯電話3社は手続き方法の公表に伴い,MNP利用時の注意点も挙げている。例えばMNPの対象は電話番号だけでメール・アドレスが引き継げないことや,「着うた」など携帯電話にダウンロードしたコンテンツ,電子マネーなども引き継げない場合があるとしている。