写真 広帯域移動無線アクセスシステム委員会 技術的条件作業班の第3回会合
写真 広帯域移動無線アクセスシステム委員会 技術的条件作業班の第3回会合
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 総務省は5月15日,2.5GHz帯を利用した無線ブロードバンドの技術条件を議論する「広帯域移動無線アクセスシステム委員会 技術的条件作業班」の第3回会合を開催した(写真)。候補に挙がっている通信方式は,IEEE802.16e(モバイルWiMAX),IEEE802.20(MBTDD 625k-MC mode),IEEE802.20(MBTDD Wideband),次世代PHSの4種類。

 今回の議題は二つ。一つは,前回の会合で提出された最大伝送速度や周波数効率といった基礎データに関し,その算出条件を報告した。基礎データの算出条件を巡っては,前回,各通信方式を推進する企業同士で激しい意見のぶつかり合いが起こった(関連記事)。今回は,事前に事務局がけん制したため,平穏に進んだ。今回の報告を基に各社の質問や意見を再度集め,最終的に無線ブロードバンドの要求条件を取りまとめる。

 もう一つは,2.5GHz帯に隣接する衛星システム(モバイル放送とN-STAR)との干渉を防ぐガードバンド幅に関する検討結果の報告。ただし,いずれの通信方式も議論が途中で,結局は中間報告の位置付けにとどまった。例えばIEEE802.16eは特定の条件で干渉が起こることが発覚しており,干渉モデルの見直しなど,さらに詳細な検討が必要とした。また現状では通信方式ごとに検討条件が異なるため,検討条件の擦り合わせが必要になる。これらの議論は次回以降への持ち越しとなった。次回の会合は5月26日を予定する。