KDDIは5月15日,企業向けIP電話サービス「KDDI光ダイレクト over Powered Ethernet」を発表した。同社の広域イーサネット・サービス「KDDI Powered Ethernet」のオプションとして7月から提供を開始する。

 KDDI光ダイレクト over Powered Ethernetは,Powered Ethernetのアクセス回線を使って外線の発着信を可能にするサービス。PBX(構内交換機)に専用ゲートウエイを接続し,同社のIP電話網経由で音声をやり取りする。対応するアクセス回線はイーサネット・インタフェース「Type G」のみ。電話番号は既存の0AB~J番号(050番号も利用可能)を利用できるが,警察(110)や消防(119)などの緊急通報には対応しない。

 拠点間の内線として利用することもできる。同社の電話サービス「光ダイレクト」「光プラス」「メタルプラス」「KDDI-IPフォン」のユーザーあては通話料が無料になるからだ。複数の拠点でこれらのサービスを利用すれば,拠点間の通話には料金はかからない。内線番号と外線番号を網内で紐付けする「セントレックスタイプ1」と呼ぶオプションも用意する。ただし,PBX機能を網側で提供するメニューは提供しない。

 基本料金は,1チャネル当たり月額609円。1チャネル追加ごとに月額609円が加算される。通話料は,一般加入電話あてが3分8.4円,携帯電話あてが1分18.9円,PHSあてが1分10.5円(1通話ごとに10.5円を加算)など。

 またKDDIは同日,直収電話サービス「KDDIメタルプラス」の開通数が200万回線を突破したと発表した。100万回線を突破したのは昨年末。その後,エリア展開が進み,約5カ月間で100万回線を上乗せした。なお,競合となる日本テレコムの直収電話サービス「おとくライン」の開通数は3月末時点で84万8000回線である。