デルは5月10日,パソコンやサーバーのハードディスクを交換修理した際に,古い(壊れた方の)ディスクをユーザーに渡す「HDD返却不要サービス」を発表した。ハードディスクの交換修理の場合,新しいものと交換した古いハードディスクの所有権はデルにあるという。「HDD返却不要サービス」を契約すれば,ユーザーは古いハードディスクを交換後も継続して保有できる。サービスの利用料金は,ハードディスクを搭載するパソコンやサーバー1台当たり年額1500円(パソコンの場合)から。同サービスを利用するためには,出張修理(オンサイト)サービスをあらかじめ申し込んでいる必要がある。

 「HDD返却不要サービス」の利用者は,オンサイトの修理サービスの利用者に限られるので,ハードディスクの交換修理はユーザーの元で行うことになる。デルは,「重要情報や機密情報などの入ったハードディスクが,ユーザーの元を一切離れることが無くなるため,ディスクやデータの外部への持ち出しを望まないユーザーのニーズに応えられる」と述べている。

 また同サービスのユーザーに対して,交換した古いハードディスクの磁気を完全に消去する「HDD磁気破壊サービス」も5月末から開始する。このサービスは,ユーザーの元で古いハードディスクのデータを消去するもの。作業後には,「磁気破壊作業完了」の証明書を発行する。

 「HDD返却不要サービス」の利用料金は,マシンの種類によって異なる。パソコンの場合は1台当たり年額1500円,サーバーの場合は1台当たり年額5000円,ストレージの場合は1台当たり年額1万4000円である。HDD磁気破壊サービスの料金は未定。