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■ 「日本だけ」っていうわけには・・・---2007年3月末までに世界全体で累計600万台を出荷予定ですが。久多良木氏:月産100万台を予定している。そこに向けて,部品を調達するメドは立った。これは検証済み,よほどの見落としがない限りは。 ---半導体の「Cell」も大丈夫ですか。 久多良木氏:そこは問題ないよ。Cell自体は,売るほどあるよ。心配いらない。昨年(2005年夏)から作り始めていたからね。すごく近い将来は,ネットワークの向こう側にCellを用いたサーバーを置きたいくらいだから,Cellはいくらあってもいい。 むしろ,汎用部品の確保が一筋縄ではなかった。今好況でしょ。受動部品やらメモリやらHDD,基板材料,さらにメッキに至るまで,すべての部品について月産100万台相当分を確保するのには苦労した。 ---今回,なぜ世界同時発売に踏み切ったのでしょうか。月産100万台のペースでは一地域しかカバーできないでしょう。 久多良木氏:いや,十分。月産100万台で年間1200万台,そんなに一気に日本だけで売れないでしょ。 ---1年間というわけではなく,初速の数カ月がポイントではないでしょうか。実際,PS2の発売後,4カ月間で日本・米国・欧州で出荷された数を合計すれば1000万台を上回ります。この勢いでPS3が売れれば品不足になります。今までは地域ごとに発売時期をずらすことで,この初速の違いを吸収してきましたが。 久多良木氏:そういううれしい悲鳴は早く聞きたいな。ただ,ネットワークの時代,そしてプレイステーションの世界が広がった今,どこかの地域だけ販売するという戦略は許されないとの認識がある。PSのときは1年,PS2の時は半年と,日本先行でビジネスを展開したが,もう世界は一つ。ほぼ同時期に発売することに意味がある。そのためにどうするか,ロジスティクスを含めた生産から販売までの体制を十分に吟味・検討した。 今年春に発売できていれば,まずは日本から,そして世界へという戦略も取れたかもしれない。でも,これだけ待たせてしまった以上,日本以外の人をさらに待たせるわけにはいかない。 ---ソニー社長の中鉢氏は「カスタマー・ビュー・ポイント」という言葉を多用しています。ソニー製品に,顧客中心の発想が欠如していることを憂えての発言のようですが。 久多良木氏:いやぁ,そういうことを意識したことはほとんどない。PSを始めたときから僕らはいつも,顧客と一緒にいたという思いがある。PSは日常生活に溶け込んでいるし,社員も家族も,そして僕自身もユーザー,つまり顧客だから。
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