インターネットイニシアティブ(IIJ)は5月9日,インターネットVPNの新サービス「IIJマネージドVPN PRO」を発表した。回線やVPN機器の手配から,インターネットVPNの設計・構築・運用までをIIJが一貫して提供する。サービス開始は6月。

 IIJマネージドVPN PROの特徴は,ネットワークの冗長化を標準で提供する点。いくつかの冗長化構成をパターン化し,ユーザーが選択できるようにする。例えば,各拠点のアクセス回線やVPN装置を2重化して2系統のVPNを構築するパターンや,インターネットVPNとISDNを組み合わせたパターンがある。これらのパターンから構成を選択するだけで済むため,「インターネットVPNの冗長化を迅速に実現できる」(IIJ)。既存の「IIJ VPNスタンダードサービス」と「IIJ SMFサービス」では,冗長化構成は個別対応で,設計・構築に時間がかかるうえ,コストもかさむことが多かった。

 新サービスではインターネットVPNを実現するVPN装置を複数の製品から選択できる。具体的には,IIJが開発した「SEIL」と米シスコシステムズの製品,米ジュニパーネットワークスの製品の3ベンダーの中から選べる。

 料金は,VPN装置にSEILを使い,50拠点で2本のインターネットVPNによる2重化構成を採った場合で,1拠点当たりの初期コストが6万6000円,月額利用料金が1万2300円。なお,VPNスタンダードサービスとSMFサービスも引き続き提供する。