米シリコン・グラフィックス(SGI)が米連邦破産法11条の適用を申請したのを受け、日本SGIは9日、「NECグループの連結子会社として、独自の事業を展開する」(和泉法夫社長)とのコメントを発表した。日本SGIはNEC、NECソフトのほか、キヤノンマーケティングジャパン、ソニーなどの資本参加を受け、米SGIの出資比率は約20%まで下げている。

 米SGIは約2億5000万ドルの負債削減、連邦破産法11条の申請などで債権者と合意した。破産法が適用されるのは本社と米国内の子会社で、欧州、カナダ、メキシコ、南米、アジア太平洋地域の現地法人は対象に含まれない。米SGIは合意を受けた債権計画書を連邦破産裁判所に提出、6カ月以内に破産法適用から外れたいとしている。今年1月に就任したデニス・マッケンナCEO(最高経営責任者)をはじめとする経営体制は維持する。

日本SGIは、米本社の業績悪化の影響から逃れるため、2001年1月にNEC、NECソフトの出資を受け、NEC傘下に入った。2005年にはキヤノンマーケティングジャパン、ニイウス コー、ソフトバンク クリエイティブに米SGIが保有していた株式を買い取ってもらい、2006年3月には、第三者割り当て増資でソニーの資本参加も受けていた。