PFUは5月9日、内部監査ソフト「OnBase 内部監査マネージャ」の販売を開始した。SOX法対応では、文書化した業務フローやRCM(リスク・コントロール・マトリックス)などの統制文書を基にした内部監査を毎年実施する必要がある。内部監査マネージャはこの内部監査作業を支援するソフトで、6月上旬に出荷を開始する。

 OnBaseシリーズは米ハイランドソフトウェアの製品。内部監査マネージャは、従来からある文書管理ソフト「OnBase WorkView」をベースを、SOX法に準拠した内部監査を支援できるようにカスタマイズした。具体的には、注文書などの証跡ドキュメントや、RCMを取り込む機能を備え、監査作業を支援する帳票のテンプレートや監査レポート機能も追加した。RCMに記述されたリスクやコントロールにひも付けてドキュメントを管理可能だ。

 監査では、取引にかかわる複数のドキュメントを提示して、正しく処理されていることを証明する必要があるが、紙文書だとドキュメントを探し出すのに手間がかかる。内部監査マネージャは文書管理機能とワークフロー機能で、任意の取引を抽出し、取引にかかわる様々な証跡ドキュメントをブラウザーで容易に確認できるようにする。

 PFUの江上伸一システム事業部第一システム統括部統括部長は、「米国では20社で導入実績があり、内部監査にかかわる作業を30%削減できた」と語る。内部監査だけでなく、監査法人による監査の工数を軽減することも可能だ。「ある米国企業では、公認会計士が地方の拠点を回って監査する必要があり、1週間もかかっていたが、内部監査マネージャを使うことで1日で済ませられた」という。

 価格は900万円から。PFUによる直販と間接販売で提供する。契約中の企業を含め約10社のソリューションプロバイダが販売パートナーになっている。また、既存のOnBaseユーザーは、システムのカスタマイズや設定変更で対応できる場合があり、「要望があれば、個別に有償で対応する」(江上統括部長)。