トレンドマイクロは5月8日,インターネット・ユーザーを対象に実施した,ウイルス対策ソフトなどに関するアンケートの結果を発表した。それによると,対策ソフトの利用者のうち,パターンファイル(ウイルス定義ファイル)の名前と意味を知っていると答えたユーザーは35%にとどまり,36%が「名前だけ知っている」,29%が「知らない」と回答したという。

 今回同社が実施したアンケート調査の対象は,18歳以上のユーザー。2006年3月24日から3月27日にかけて,インターネット上で実施した。有効回答数は3971。

 ウイルス対策ソフトの利用状況に関する設問では,対策ソフトを「利用している」と答えたのが70%,「利用していない」と回答したユーザーが30%だった。そして,「利用している」と答えたユーザー2761名の29%は,前述のように,パターンファイルの名前も意味を知らないと回答した。

 パターンファイルの名前と意味を知っているユーザー,および名前だけを知っているユーザーに対して,その更新頻度を尋ねたところ,「自動で毎日」と答えたユーザーは48%,「自動で2~3日ごと」が25%,「手動」が16%,「していない」が6%,「わからない」が5%---だった。

 新しく出現したウイルスなどを検出するには,パターンファイルの更新が不可欠。それにもかかわらず,パターンファイルの認知度はそれほど高くなく,「自動で毎日」更新していると答えたユーザーは半数以下だった。このため同社では,ユーザーの理解促進を図る必要があるとしている。

 そのほか,「インターネット利用中に経験した迷惑行為」に関するアンケート結果も公表した。それによると,「経験したことがない」と答えたユーザーは16%。残りの84%のユーザーは,何らかの迷惑行為を経験したことがあると回答した。

 具体的には,「大量の迷惑メールが送られてくるようになった」が27.6%,「知らないポップアップが表示される」が20.5%,「詐欺まがいのメールを受け取った」が8.6%,「ワンクリック詐欺サイトへ誘導された」が8.1%---などだった(複数回答)。

◎参考資料
トレンドマイクロ,一般ユーザのインターネット利用動向調査結果を発表