セキュリティ・ベンダーのフィンランドF-Secureは現地時間4月27日,携帯電話機や携帯端末機器で動作するウイルス(悪質なプログラム)の確認数が,4月中旬に200種類を超えたことを明らかにした。ここ半年で2倍に増えているという。

 同社によると,確認されたウイルスの多くが,既知ウイルスを改変した亜種(変種,variant)であるという。現時点では,携帯電話ウイルス(モバイル・マルウエア:mobile malware)は“テスト段階”であり,今後は,パソコンに感染するウイルス(PC malware)の手法が,携帯電話に“応用”されていくだろうと予測する。

 携帯電話ウイルスの新たなトレンドとしては,スパイウエアの“機能”を持つ「Flexispy」(関連記事)や,ユーザーをだましてJava携帯に感染する「RedBrowser」(関連記事)などを挙げている。

 今後,携帯電話による料金振込みや“おサイフケータイ”といったお金にからむサービスが普及するにつれて,ウイルス作者は今まで以上に携帯電話を狙うことが予想されるので,サービス提供者や機器ベンダーはセキュリティを十分考慮する必要があるとして,同社では注意を呼びかけている。

◎参考資料
New Century in Mobile Malware