ウェブルート・ソフトウェアは5月1日,4月中に同社が検出したスパイウエアに関する情報を集計して発表した。それよると,スパイウエア対策ソフトをかたるアドウエア「WinAntiSpyware」が,3月に引き続き多数検出されているという。加えて,日本特有のスパイウエアである「ワンクリック・ウエア」の新種が4月中に6件確認されたとして注意を呼びかけた(関連記事)。
ウェブルートでは,同社が提供する無償のスパイウエア検出ツール「Spy Audit(スパイオーディット)」における検出数を毎月集計し,カテゴリ別にランキングを公表している。
それによると,広告などを勝手に表示する「アドウエア」のカテゴリでは,以下のプログラムの検出数が多かったという。
1位 180search Assistant/Zango
2位 GAIN
3位 Hotbar
4位 Security2k Hijacker
5位 WhenU SaveNow
6位 WinAd
7位 WinAntiSpyware 2005
8位 InternetOptimizer
9位 Popuper
10位 Altnet
これらのうち,検出数が7番目に多かったWinAntiSpywareについて,ウェブルートでは特に注意を呼びかけている。3月の集計においても,同プログラムの検出数は5番目と多く,また,国内ユーザーもターゲットになっているので注意が必要であるという。
シマンテックなどの情報によると,WinAntiSpywareは「誇張した脅威の報告を提示する可能性がある」プログラムであり,「報告された脅威を駆除するために」ソフトウエアの正規バージョンの購入を促すプログラムであるという。具体的には,実際には感染していないにもかかわらず,スパイウエアなどに感染しているという警告を出して,「駆除するには(現在の無償版ではなく)有償版を購入してください」といった表示を出すプログラムであるという。
ウェブルートでは,「このプログラムを自身でインストールした覚えがない場合には,削除を推奨している」としている。
そのほか,有用なプログラムに見せかける「トロイの木馬」のカテゴリでは,
1位 Trojan Downloader-Zlob
2位 P2pnetwork bafepi9f
3位 Trojan Downloader Matcash
などの検出数が多かったという。
キーロガーなど,ユーザーの行動を監視するようなプログラム「システムモニタ」のカテゴリでは,以下のプログラムの検出数が多かったと報告している。
1位 SpyGraphica
2位 PC-Controller
3位 Perfect Keylogger