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 2006年4月26~27日の2日間にわたって東京で開催された「RSA CONFERENCE JAPAN 2006」。その展示会場では,さまざまなベンダーがセキュリティ関連の新製品を出展した。その中でも,とくに目を引いたユニークな製品が日本通信が展示した超小型のIPS「Ally ip 100」だ(写真)。

 Ally ip 100は,同社が2006年3月に買収した米アレクセオが開発したボックス型のIPS機器。ボックス型というよりはペン型とでも表現した方が正しいほど小さい(13.5cm×1.9cm×3.1cm)。機器自身はIPアドレスを持たない透過型のIPSで,2本のLANケーブルを使って通信経路途中に挟み込むだけで動作する。その小ささもさることながら,一般的なシグネチャによる攻撃検知方法ではなく,異常な行動を検知するアノーマリ型の検知方法だけを搭載しているという点もユニークだ。

 アノーマリ検出だけで本当にすべての攻撃を止められるのかと心配になるが,同社によれば「特許申請中の検知技術を使って高精度に攻撃を止められるのがウリだが,もちろんこの製品だけであらゆる脅威から企業ネットワークを守れるとは考えていない。Ally ip 100はその小ささと価格を生かして社内LANのセグメント単位で複数設置するなど,ほかのセキュリティ製品と組み合わせて使うことを想定している」(日本通信の赤澤隆アカウントマネジメント本部東日本事業部長)という。同社によれば,本体価格は9万円前後を予定しており,販売体制が整い次第,すぐに出荷を始める予定だという。