1010万画素のCCDを搭載するカシオ計算機の「EXILIM ZOOM EX-Z1000」。発売は5月下旬、実勢価格は約5万円
1010万画素のCCDを搭載するカシオ計算機の「EXILIM ZOOM EX-Z1000」。発売は5月下旬、実勢価格は約5万円
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2.8インチのワイド液晶を搭載
2.8インチのワイド液晶を搭載
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1000万画素を超える製品だが、本体は小型軽量
1000万画素を超える製品だが、本体は小型軽量
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 カシオ計算機は2006年4月26日、1010万画素の薄型デジカメ「EXILIM ZOOM EX-Z1000」を5月下旬に発売すると発表した。実勢価格は約5万円。プロやハイアマチュアが利用するデジタル一眼レフカメラに続き、薄型デジカメもついに1000万画素を超す時代が到来した。

 搭載する撮像素子は、1/1.8インチの1010万画素CCD。このCCDサイズであれば、他社の薄型モデルでも改良次第で採用できる。現在の主流は600~800万画素だが、今後は1000万画素超えに追従するメーカーも出てくることだろう。

 EX-Z1000で撮れる1010万画素の画像サイズは、3648×2736ドット。これは600万画素の約1.68倍、800万画素の約1.25倍の大きさ。画像サイズは大きいほど、画像の一部を切り抜いて活用する(一部を拡大して印刷する)ときに有利だ。だが一方で、ファイル容量は大きくなり、メモリーカードに撮影できる枚数は減る。この製品の場合、最高画質で撮影すると、1枚当たり約4.2MBの容量になる(同社の600万画素製品と比べると、撮影枚数は14%減)。

 「光学式の手ぶれ補正や広角撮影といった機能の搭載も考えたが、今回は1000万画素を超える高画素製品で差別化を図った」(カシオ計算機)。1000万画素超の画像を欲するかどうか、製品発売後のユーザーの反応が気になるところだ。

2.8インチワイド液晶にISO3200撮影

 EX-Z1000の画素数以外の仕様をチェックしてみよう。搭載する液晶は、2.8インチのワイド液晶。画面比率は14:9で、液晶テレビなどの16:9画面に比べると横幅はやや足りない。ワイド液晶を生かした工夫では、右端のスペースを撮影設定項目の表示に割り当てる機能がある。輝度は1200カンデラ/平方メートルと明るく、画素数は23万画素と十分だ。

 レンズは、35mmフィルム換算で38~114mmの3倍ズーム。デジタルズームは画像の中央を切り抜く、画像劣化のない形式を採用している。光学ズームを合わせると、500万画素記録(2560×1920ドット)では4.3倍、VGA記録(640×480ドット)では17.1倍のズーム撮影が可能だ。

 ぶれ写真対策としては、高感度撮影機能を搭載。「高感度」モードでISO3200、「ブレ軽減」モードでISO800まで、撮影状況に合わせて自動的に感度がアップする。なお、手動で固定できる最高感度はISO400だ。

 撮影した画像は、内蔵メモリー(8MB)、またはSDメモリーカード(別売)に記録できる。バッテリーは専用リチウムイオン充電池で、撮影可能枚数は約360枚(CIPA規格)。本体サイズは、幅92×高さ58.4×厚さ22.4(最薄部19.9)mm。重さは電池と記録媒体を除いて約139g。