丸紅ソリューションは4月25日,オープン・ソースのデータベース管理システムである「MySQL」向けのクラスタリング・ソフト「DB/Control」を出荷した。検索だけでなく更新処理も複数のサーバーで負荷分散できる。開発会社はデータアクセス(本社,新宿区)。

 DB/Controlは,データベース・サーバーの負荷分散を目的としたクラスタリング・ソフトである。SQLを受けて検索結果を返すデータベース・サーバー機能を,2階層に分割する。ODBCやJDBCなどを用いてSQLを発行する既存のアプリケーションに変更を加えることなく利用できる。

 DB/Controlのソフトウエア構成要素は2つある。具体的には,(1)データベース・エンジンであるMySQLを動作させたデータベース・サーバー上に導入する「DB/Controlバックエンド」と,(2)データベース・サーバーを束ねてトランザクション負荷を分散する「DB/Controlフロントエンド」で構成する。

 (1)DB/Controlバックエンドは,更新系のトランザクションがあった際に,他のデータベース・エンジンと通信し,トランザクション単位でデータを同期する。一方,(2)DB/Controlフロントエンドは,DB/Controlバックエンドに対するネットワーク負荷分散を実施する。データベース・エンジンの処理負荷(接続トランザクション数)に応じて接続先を選ぶ。DB/ControlフロントエンドはDB/Controlバックエンドと同一のサーバー機で運用することも可能。

 (1)DB/Controlバックエンドを導入したデータベース・エンジンを複数台用意して負荷分散できる。また,ネットワーク負荷分散を実施する(2)DB/Controlフロントエンドも複数台を用意することで負荷分散が可能。

 稼働OSはSolaris 10またはRedHat Enterprise Linux 4。価格はデータベース・サーバー3台までで100万円から。将来的には,MySQLに加えてPostgreSQLも利用できるようにするという。