日本通信は4月24日,企業と個人の間の電子商取り引き(BtoC)などに使うための専用線サービス「PWLL」(プエル)を発表,同日より提供を開始した。金融機関やネット・ショッピングを提供する企業が,自社の顧客に対して安全・安心な接続環境を提供するなどの使い道を想定したサービスである。なおPWLLは,Personal Wireless Leased Lineの略。

 個人ユーザーは,日本通信の専用データ通信カードをパソコンに挿して,金融サービスやネット取り引きなどに用いる。専用データ通信カードは,PHSもしくは第3世代携帯電話(3G)向けを用意した。PHSの場合,ウィルコムの基地局を経由して日本通信のデータ・センターに接続。日本通信とサービスを提供する金融機関などは専用線で接続する。3G用は,現状はKDDI(au)の網を使う。要望があれば,他の携帯電話事業者との接続も検討するとしている。

 PWLLを使うことで,個人とサービスを提供する企業の間は,インターネットは一切経由しない。そのため,エンド・ツー・エンドで専用線接続しているようなセキュアな環境が得られる。コストは個別応談だが,同社によると固定網の専用線を使う場合に比べて「数十分の一になる」という。