富士通は4月24日、ユーザー企業のリスクマネジメントを体系的に支援する「安心安全ソリューション」を発表。第一弾として、セキュリティ分野と事業継続(BC)分野に関するソリューションを開始した。「両分野にかかわる製品、サービスを体系化して、抜けや漏れのないように統合的に提供する」(富士通の石田一雄経営執行役)。

 セキュリティでは新たに、ユーザー企業のインターネットセキュリティ統合サービスを追加した。これまで提供してきた組織ポリシー策定/監査や不正アクセス対策、電子認証などと合わせて13個のソリューションを体系化して、組織、インフラ、アプリケーションの3分野に分類した。

 インターネットセキュリティ統合サービスは、運用サービスの1つでユーザー企業のシステムのぜい弱性やインシデントを管理するサービス。セキュリティホールを診断し、情報漏洩や不正侵入などを監視。万が一、被害が発生した場合には、専門家が緊急対応の提案や指導を行う。

 事業継続では、事業継続計画の策定から、対策、運用管理までのサービスをワンストップで提供する。今回は事業継続コンサルティングサービスを追加した。事業継続性レベルの診断サービス、ビジネスへの影響度の分析、事業継続計画の策定などの支援を実施する。

 また組織面でも、安心安全ソリューションにかかわる戦略策定やセキュリティ監査を実施する専任組織「情報セキュリティセンター」を強化・拡充する。「現在、コンサルタントやエバンジェリスト(伝道師)は50名程度だが、140人くらいに増やしたい」(石田経営執行役)。製品/サービス担当者も含めると、2008年度に約1400人の体制を目指す。

 サービスの料金は、インターネットセキュリティ統合サービスが初期費用150万円から、運用費用が月額38万円から。BCコンサルティングが300万円からとなっている。同社は販売目標を今後3年間で2900億円と掲げる。太田大州サービスビジネス本部安心安全ビジネス推進室室長は、「全社およびパートナーの協力を得て、あらゆる業種、すべての規模の企業に全方位で提案していく」と語る。