中間決算報告をするUSENの宇野社長
中間決算報告をするUSENの宇野社長
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 USENは2006年4月21日、2006年2月中間期の決算説明会を行った。中間期決算における営業利益は前年同期比91%減の4億1500万円。経常利益に関しても、前年同期が25億500万円の黒字であったのに対し、今期は19億2500万円の赤字となった。 減益に関して、USENの宇野康秀社長は無料動画配信サービス「GyaO」におけるコンテンツ製作費用がかさんだことを理由に挙げた。コンテンツ制作費がかさむ一方で、収入源である広告売り上げは伸び悩んだ。ただ、「先行投資はかさんだがコンテンツは当初予定していたラインアップがほぼ揃った。大手の会社からの広告も入り、電通・博報堂の大手広告代理店も本格的に稼働している。これ以上資金繰りが悪化することはない」(宇野氏)と強調した。

 GyaOは2006年4月21日現在900万ユーザーを獲得し、早ければ5月には1000万ユーザーに到達するという。今後の施策として、新しい機能や広告メニューの開発と視聴メディアの多様化などを挙げた。新しい広告メニューとしては6月から地域別のセグメント広告を開始し、機能面では独自のポイントサービスなども検討しているという。視聴メディアの多様化に関して、セットトップボックスを利用してテレビでの視聴も考えていることを明らかにした。宇野社長は「昨日(4月20日)のシャープのパソコン付きAQUOSには驚いた。あのようなテレビの変化は、GyaOのようなサービスをにらんでのものだと思う」(関連記事)と自信をのぞかせた。

 協業を開始したライブドアに関しても言及。ライブドアとの資本提携について「ライブドア株取得は株式交換を軸に検討中。USENにとってキャッシュアウトがない形で実現させたい」と明言した。サービスに関してもライブドアが運営するブログやSNSのサービスとの連携、ネット上での新しいアプリケーション開発を予定しているという。