ネットワークセキュリティ関連製品を手掛けるソニックウォールは、初年度の保守料金込みで標準価格が19万3000円と安価なSSL-VPN(セキュア・ソケット・レイヤーによる仮想私設網)装置「SSL-VPN 200」を、5月8日から販売すると発表した。中小企業にも手軽に進められる価格に加え、手離れ良く売れるように1台で利用できるライセンスユーザー数を無制限にした。

 SSL-VPNは、Webブラウザ経由で社外からのリモートアクセスを実現する製品である。同様のリモートアクセス機能を提供する、IPsec(IPセキュリティ)を使ったVPN装置と比較すると、端末に専用ソフトが不要、アクセス範囲を細かく設定できるなどの特徴がある。半面、SSL-VPNは高いハード処理能力が要求されるため、導入価格をライセンスユーザー数で割ったユーザー単価が高くついていた。

 今回のSSL-VPN 200は、競合製品が存在しない20万円未満という価格を実現し、中小企業でも導入しやすくした。1台当たり5~10人の同時利用ユーザー数を推奨するが、ライセンス数の制約はなく、ユーザー当たりの利用頻度が少ない企業も、手軽に導入できる。

 製品のきょう体は厚さが3cm、重量が600gと小型。また、設定画面やマニュアルは完全に日本語化し、IT担当がいない企業でも導入を容易にした。同社では、不正侵入検知機能などを備えたUTM(統合脅威管理)製品も用意しており、SSL-VPN装置とセットでの販売・導入を訴求していく狙いだ。製品は従来通り、キヤノンシステムソリューションズや丸紅ソリューション、ソフトバンクBBなどを経由して、販売パートナーに提供する。