富士通は4月20日、ストレージ「ETERNUS」シリーズの新製品を発表した。最上位モデルの「ETERNUS8000 モデル2100」は、記憶容量が1365テラ・バイト(1.365ペタ・バイト)と「世界最大」(利根廣貞 経営執行役ストレージシステム事業本部長)。日本版SOX法(企業改革法)の施行に備え、内部統制強化のために電子メールを長期保存するといった用途での導入を見込む。価格はモデル2100で1億4659万円(税別)から。

 ETERNUS8000モデル2100は、動作周波数が3.6GHzのプロセサを最大16個搭載できる。これにより、「ストレージの入出力処理性能を測定する標準ベンチマーク『SPC-1』で世界最高の処理性能を確保している現行の最上位モデルに比べて、2.5倍の入出力処理性能を実現した」(利根執行役)。

 富士通が発表した新製品は、エンタープライズ向けの「ETERNUS8000」4モデルと、ミッドレンジ向けの「ETERNUS4000」4モデルの合計8モデル。いずれも、格納したデータを暗号化する機能を搭載。「ハード保守などの際にディスク・ドライブを外部に持ち出す際の情報漏洩を防げる」(利根執行役)。

 価格は、ETERNUS8000シリーズが2326万円(税別)から。ETERNUS4000シリーズが188万円(同)から。ETERNUS8000モデル2100は12月22日、それ以外の7モデルは6月30日に出荷を開始する。

 富士通の2005年におけるストレージの国内売上高は377億円(IDCジャパン調べ)。市場シェアは金額ベースで17.7%。同25.8%で首位の日立製作所を追う立場だ。新製品の投入により、「3年後には日立を抜いてシェア1位を目指す」と利根執行役は意気込む。