米オラクルは4月19日(米国時間)、CRM(顧客関係管理)関連のASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サービス「Oracle CRM On Demand Release 10」の提供を開始した。同サービスは、CRMパッケージ・ベンダーのシーベルシステムズがASP形式で提供していた「Siebel CRM onDemand」を基にしたもの。オラクルがシーベルを買収したことに伴い、サービスの名称を変更すると同時に機能強化を図り、セールスフォース・ドットコムなどの競合を追従する考えだ。

 Oracle CRM On Demand Release 10は、営業や顧客などの情報を管理する機能や、営業予測などの分析機能、コールセンターで取引先とのやり取りや製品カタログを閲覧するための機能などを提供する。今回のバージョンでは、ユーザー企業のシステム管理者が操作画面を変更する、シングル・サインオンなどの機能を追加するといったカスタマイズを可能にする機能を中心に強化を図った。

 ほかに、ASPサービスのデータと、既存のCRMパッケージのデータやグループウエアのデータを容易に連携させ、同期できるようにもした。利用料金は、月額1ユーザー当たり70ドル。

 米オラクルの100%子会社である日本シーベルによれば、「時期は未定だが新サービスを提供する計画」という。日本シーベルは6月にも、日本オラクルインフォメーションシステムズ(旧日本ピープルソフト)と統合する予定で、6月以降は日本オラクルインフォメーションシステムズが提供することになる。