米ネットワーク・ジェネラルは4月19日,同社のSniffer製品群の一つ「Sniffer InfiniStream」に,10Gイーサネットに対応した新機種を5月に追加することを明らかにした。詳細は,4月30日から5月5日にかけて米国ラスベガスで開催される「Interop Las Vegas 2006」の会場で正式発表するという。

 Sniffer InfiniStreamは,ネットワークを流れるパケットを収集するLANアナライザと,収集したパケットを長期間保存できる大容量ストレージなどを組み合わせたハードウエア。通常のLANアナライザと同様に,トラブル・シューティング・ツールなどとして使うほか,収集したパケットを法的証拠として使う,いわゆるフォレンジック・ツールとしても利用できる。

 今回,同社の製品としては初めて10Gイーサネットに対応した。同社の主力製品の一つである単体のLANアナライザ製品「Sniffer Portable」などよりも先にInfiniStreamを10Gイーサに対応させた理由は,「SOX法や日本版SOX法などとの絡みでユーザーからの要望がとくに多かったから」(カーラ・ウィルソン最高営業責任者)だという。

 10Gイーサネットの速度でパケットを収集・保存するとなると,気になるのは取りこぼしの有無。この点について同社は,「確かに非常に負荷が高い環境では若干の取りこぼしが発生する可能性がある」(ロバート・ベルリン,プロダクト・マーケティング・ディレクタ)と認める。ただし,「そもそも 10Gイーサネットをフルライン・スピードでパケットを収集・蓄積し続けられるソリューションなど現状では技術的に作るのは不可能」(同氏)。同社では,実際にどの程度の負荷で取りこぼしが起こるかといったデータについて,今後提供することも検討しているという。また,「ユーザーが実環境でテストできるようにWebページから体験版をダウンロードして試せるようにする」(同氏)予定だという。

 同社によれば,すでに数カ月のフィールド・テストを経て製品の開発はすでに最終段階にあり,米ラスベガスでの正式発表後,直ちに出荷を始める予定だという。価格等の詳細についても,正式発表時に明らかにされる。