SiteScope 8.1
SiteScope 8.1
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 負荷テスト・ツール大手のマーキュリー・インタラクティブ・ジャパンは,稼働中の情報システムの状況を監視するソフトの新版「SiteScope 8.1」を2006年4月20日に出荷する。価格は,25項目の監視が可能な最小構成で32万円(税別)から。開発会社は米Mercury Interactive。「米BMC Softwareのシステム監視ソフト『PATROL』からのリプレース案件を積極的に狙う」(同社)。

 Mercury Interactiveの製品がカバーする領域は,システム開発工程における負荷テストや,カットオーバー後のシステムの性能監視など,システムの性能チューニングやサイジング(容量設計),SLM(サービス・レベル管理)に関する領域がメイン。一方,SiteScopeはSNMPマネージャなどのようなシステム稼働状況の監視を主な目的としており,性能監視ツールが備える機能の一部を切り出してパッケージ化したものである。

 SiteScopeの最大の特徴は,監視対象となるサーバー機に専用のエージェント・ソフトを導入する必要がない点である。これにより,初期導入コストやサーバー増設時の導入コストを大幅に削減可能である。仕組みは,エージェントの代わりに,SiteScopeが監視対象サーバーに遠隔ログインして監視データを取得するというもの。例えばUNIXであれば,Telnetやsshを使ってログインし,vmstatやdfなどの管理コマンドを実行させる。もちろん,SNMP経由で情報を取得するSNMPマネージャ機能やJ2EEアプリケーション・サーバーの管理情報をJMX経由で取得する機能も兼ね備える。

 新版では,ユーザー・インタフェース(UI)の表現力を高めるとともに,UIから利用できる機能を強化した。監視対象のグルーピング機能を強化したことで,同じ項目を監視したいサーバー機同士の間で,監視項目を記述した定義を共用しやすくした。監視データの閲覧では,アイコンなどのグラフィックス表現を利用したダッシュボードを利用し,監視内容をドリルダウンして粒度を下げていくことで調査できるようにした。従来版のUIを継続して利用したいユーザーに向けて,従来版のUIを実現するJavaアプレットも用意した。

 SiteScopeの稼働OSも増やした。Windows版に加えて,新たにSolaris版とLinux版を用意した。

■変更履歴
  4段落目の1文目「新版では,ユーザー・インタフェース(UI)を従来のキャラクタ・ベースからJavaアプレットを利用したGUIへと改良したほか,UIから利用できる機能を強化した」を,「新版では,ユーザー・インタフェース(UI)の表現力を高めるとともに,UIから利用できる機能を強化した」に訂正します。キャラクタ・ベースからグラフィカルな画面へと変更したという事実は正しいですが,キャラクタ・ベースの画面の実装方法として,従来からJavaアプレットを用いていました。[2006/04/18 16:12]