米Googleは中国語での社名表記を「谷歌」とした。2006年4月13日、中国メディアが報じた。谷歌の発音は中国語で「グゥガ」といい、原音に近いが、単なる当て字ではない。
 Googleの中国現地法人のスタッフによるオフィシャルブログ「Google黒板報」では、名称が決まった経緯や意味するところを説明している。

 「谷歌」の谷は「たに」ではなく、穀物の「コク」のこと。「谷」は簡体字で「穀」を意味する。谷歌には「種まき」=「期待」、「収穫」=「情報を得る喜び」という2つの意味が持たされているわけだ。オフィシャルブログによるとこの「Google=谷歌」を決定したのは2005年12月に遡るという。公表時期が2006年4月になったのは、「種まきの歌」にふさわしい時期を選んだということかもしれない。

 ただし、「Googleの中国語表記は『谷歌』」と公表された後も、依然としてGoogle.cnのサイトのロゴは英語表記のままだ。前出のブログでは「谷歌(という表記)はGoogleにとって特別なものではなく、(中国においても社名として)両方の言語が今後も共存する」と説明する。

 なお、このブログでは、谷歌のイメージを表現したFlashムービーを公開している。Flashムービーは、中国語のナレーションが流れる中、山水画のような絵が表示され、中国人に好まれそうだ。Flashムービーの最中に流れる文章はブログ上で書かれている文章と同じものだ。

 中国版の「Google.cn」は2006年1月にオープンした。2月にスタートしたスタッフのブログであるGoogle黒板報は、Google中国オフィスの様子や、Google中国の新サービスの紹介、Google中国スタッフとしての意見などを載せている。