開発ツール・ベンダーのボーランドは,システム開発プロジェクトにおける要件定義内容をコンピュータで管理する要件管理ソフトの新版「CaliberRM 2005 Release 2日本語版」を2006年4月12日に出荷開始した。ワープロ文書を印刷してファイリングする従来の方式と比べてプロジェクトを柔軟に運営できる。価格は1ユーザー33万6000円から。

 CaliberRMは,開発プロジェクトを円滑に運営するための運用管理ソフト。クライアント・サーバー型で動作する。個々の要件定義間の依存関係を管理することで,定義済みのシステム要件を変更する際に,変更が生じた要件に依存する別の要件を割り出す。要件を変更すべきかどうか,要件の変更によって生じる影響がどのくらいかなどを視覚化し,プロジェクト管理者を支援する。

 新版では,CaliberRM自身が管理する要件定義の項目に加えて,下流工程で用いるソフトウエア構成管理(バージョン管理)ソフト「Borland StarTeam」との連携機能を追加した。要件の変更に伴う仕様変更によって影響を及ぼす機能モジュールやソース・コードを割り出せる。

 要件などのデータは独自のリポジトリで管理するが,新版では外部のリレーショナル・データベース管理システムにデータに抽出できるようにした。これにより,レポート・ライターを使って所望の印刷ドキュメントを得られるようになった。